タイトル:VRを用いた歴史的建築物をランドマークにもつ街路空間の景観評価手法 -中国西安市の 南大街における沿道建物高さシミュレーション-
張 天翺・佐藤誠治・姫野由香・小林祐司・金 貴
(社)日本都市計画学会 都市計画論文集 No. 40―1 2005年 4月
http://pkawap20.ce.t.kanazawa-u.ac.jp/~urbanplan/all/pdf/2005-40-1-8-69.pdf
内容:伝統的街並み景観を有する中国西安市では、伝統的な建築と新しい建築の共存、そして個性に富んだ歴史的な景観を壊さず、現代都市へと発展させるかが非常に重要な課題となっており、著者らは西安市で最も地価が高く建物の床需要が大きい南大街を研究対象とし、その繁華性を考慮し、街路景観の構成要素として<沿道建物>に着目した。そしてSD法を用い、対象歴史的建築物との距離とその沿道建物の高さの変化により生じる被験者の街路景観に対する印象変化と、その評価構造を明らかにする。
感想:
沿道の建物の高さは街路景観に対し大きな影響を与え、基準を超えれば歴史的景観をも壊しかねないということが分かった。VRシステムを用いて被験者に体験してもらうということは、このような容易に景観を変えることができない歴史的建築物のある街の活性化にはかかせないことであり、このシステムを用いて道路工事、信号や標識の設置などいろいろなシミュレーションを重ね、住人の理解や意見を取り入れ、企業や行政だけでなく住民も参加し、街の発展に役立てることが、本当の意味での現代都市への発展につながると思う。
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