2009年9月25日金曜日

9月25日横山

タイトル:シミュレーション・ゲーミングによるまちづくりの支援手法の展開
著者:志村 秀明 佐藤 滋
2001年度第36回日本都市計画学会学術研究論文集 pp691-696
http://pkawap3.ce.t.kanazawa-u.ac.jp/~urbanplan/all/pdf/2001-36-116-691.pdf

内容:シミュレーション・ゲーミングによる支援手法の展開プログラムの確立を目指し、開発している支援手法を基礎に、その理論的な枠組みを設定してから、福島県二本松市武田根崎地区を対象として一連の支援手法を実験的に実施した、そして実施した一連の支援手法の、景観形成等の都市計画の改善とまちづくりのシステムの創造的構築に関する成果を確認することにより、シミュレーション・ゲーミングによる支援手法の展開プログラムについて論じることを目的としている。住民参加型の建て替えデザインゲームや景観協議シミュレーションを通して住民の個々の発想活かし、街路デザイン案の合意景観形成に関する目標空間イメージの共有化、景観協議手法の確立とデザイン協議への展開の3つに切実した。

感想:とても難解な内容で、理解はあまりできなかった。しかしシミュレーション・ゲーミングによるまちづくり支援手法の展開として、視覚認識による支援技術を用いて、抽象的な仮想空間から具体的な仮想空間へ、そして実態空間へと展開していくことができたということで、自分が現在行っている研究も仮想空間に町並みを再現するというものであり、視覚認識による支援技術の一つであると考えられるので、有用な技術の一つであると考えられる。

2009年9月24日木曜日

9月24日横山

タイトル:伝統的建造物群保存地区の選定が周辺地域における建物の外観変更に及ぼす影響に関する研究-近江八幡市八幡伝建地区周辺地域を対象として-
著者:徳勢貴彦 澤木昌典 鳴海邦碩
都市計画論文集 No.38-3 2003年10月社団法人 日本都市計画学会
http://pkawap3.ce.t.kanazawa-u.ac.jp/~urbanplan/all/pdf/2003-38-3-112-667.pdf

内容:滋賀県近江八幡市八幡伝統的建造物群保存地区の周辺地域において、八幡伝建地区選定以降に建築確認申請の提出された建物及びその住民・事業者を対象とし、周辺地域における建物の外観変更行為の実態と住民意識を把握することにより、伝建地区の選定が周辺地域に及ぼす影響を把握し、今後の周辺地域の景観形成に対する知見を得ることを目的とした研究である。研究方法は、現地での建物外観調査とアンケートによって行っている。結論としては伝建地区の周辺地域における外観変更の実態と住民意識について、周辺住民は伝建地区の存在を意識しており、建物も似せていることが判明した。今後の八幡伝建地区の景観を考えていく上での方向性としては伝建地区の景観は周辺地区の目標像となる可能性がある。

感想:今回の論文は、 伝建地区の選定における周辺地域への影響と周辺住民の意識変化について述べている。伝建地区周辺住民は、自分の地区が選ばれていないのにも関わらず、伝建地区を意識し、建造物の外観変更を行っている件数が多いことが分かり、これはまちづくりのおいて重要なことではないかと思った。寺町寺院群が伝建地区に選定されれば、その周辺住民も景観について意識をするようになり、その周辺一体が寺町の雰囲気を損なわない景観になり、より金沢の伝統的な景観を助長する効果が得られるのではないかと思った。しかしながらこのような事例はこの論文の対象地区からのみ得られた結果であるので、その地方の人々の気質等にも影響されると思うので、必ずしもこのような結果が得られるかは疑問である。