コミュニケーションツールの分類
http://www.atmarkit.co.jp/fbiz/cbuild/serial/comm/02/01.html
■カテゴリ[A]:電子メール型
左上のカテゴリ[A]は、主にマンツーマンで行われ、しかもリアルタイムではないコミュニケーションを行うツールである。ここに入る主要なものは「電子メール」である。電子メールは複数のあて先に同時に送ることもできるが、受け手を特定するという意味では1対1(「個対個」の方が理解しやすいかもしれない)でやりとりするものといえる。また、受信側のメーラーなどの設定いかんでは、送信者が送ってすぐにメッセージが相手に届く(つまり「リアルタイム性」がある)ようにすることも可能だが、基本的には送信と受信の間にある程度の時間差があるツールである。ちなみに「FAX」もここに分類されるだろう。
■カテゴリ[B]:グループウェア型
その下のカテゴリ[B]は、複数の人間で、リアルタイムではないコミュニケーションを行うツールが入る。情報は一定の場所に徐々に蓄積され、受信者側は必要に応じてそこにアクセスし、情報を入手するというタイプのコミュニケーションである。主要なツールとしてはグループウェアがある。また、最近は企業内でもブログを使っているところがあるが、これも蓄積型のコミュニケーション・ツールといえるだろう。ブログは一方向なものと思われがちだが、トラックバックやコメント機能により、双方向のコミュニケーションが可能だ。また、これらのツールは、情報が蓄積されたということを必要な人間に知らせるために、電子メール連携やRSSなどの機能を備えていることもある。また、カテゴリ[A]の電子メールをベースにしたメーリングリストも[B]に分類されるといえよう。
■カテゴリ[C]:電話型
カテゴリ[C]に属する主なツールは、固定/IP電話やIM(インスタント・メッセンジャ)である。電子メール同様、相手を明確に特定してコミュニケーションを開始する。電子メールと異なるのは、メッセージのやりとりはリアルタイムであり、発したメッセージがすぐに相手に届くことである。もちろん、相手が「そのツールを使っていない」「使える状態ではない」「オンラインではない」という場合には伝わらない(発信不能の場合もある)ため、相手の状態(プレゼンス)の確認が必要になる。
■カテゴリ[D]:テレビ会議型
カテゴリ[D]にはテレビ会議/Web会議といったツールが割り当てられるだろう。事前に取り決めた時間にシステムにログインし、ツールを介してコミュニケーションを行う。1対1でも良いが、むしろ複数のユーザー同士で行うことが多い。また、ストリーミング的な使い方も可能で、例えば全社員向けの会議をWeb会議で行えば、複数拠点にいる従業員が1カ所に集合する必要はなくなる。なお、「自分自身」をコミュニケーション・ツールと考えれば、フェイスツーフェイスのリアルな会議やセッションも実はここに入るが、前回も述べたとおり、今回の連載では対面でのコミュニケーションに関する深い議論は割愛する。
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SharedEventはカテゴリDのテレビ会議型にあてはまる。
■カテゴリ[D]:テレビ会議型の利点
[D]に属するテレビ/Web会議では、映像により知覚的にメッセージを伝えることができ、受信者側のメッセージ理解を助けるというメリットもある。会議を記録しておくことで、複雑な機器の操作方法など、文章では表現しにくい情報を共有することもできる。
■カテゴリ[D]:テレビ会議型の問題点
カテゴリ[D]のテレビ会議やWeb会議でのデメリットは、メンバー間での日程の調整や時間枠の予約など、事前の調整が面倒であることが挙げられる。リアルタイムにやりとりはできるが、「いますぐ○○さんと話したい」というときには少々不便である。また、画像や音声など複数メディアを扱うために、追加の機器の購入、利用前にセッティングが必要になるかもしれない。
またカテゴリ[D]のツールは[C]同様、相手の時間を自分とのコミュニケーションのためだけにほぼ拘束してしまう。「すぐに伝わる」という利点を持つリアルタイムなコミュニケーションにおいて、メリットとデメリットはトレードオフの関係にあるわけだ。
他のカテゴリとの違いを考慮した実験内容を考える必要性がある。
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